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 INDEX // Step1:ベーシックグッズ // Step2:イクイップメント // Step3:ウェアリング // Step4:フットウェア
 Step5:パッキング // Step6:キャンプサイト //  Step7:食事 // Step8:ナイトライフ // Step9:キャンプライフ
 Step10:トレッキング // Step11:サバイバル // Step12:撤収 // Step13:メンテナンス

カンティーン

 レキセイン製の『ナルゲンボトル』は、匂いがつきにくく、軽く、丈夫な、トレッキングなどで定番のカンティーン。380cc,500cc,1Lと各種容量があり、カラーも豊富。ぼくは、その三種類全てをシチュエーションに合わせて使い分けている。広口ボトルの欠点であるこぼれやすさも「オーバーフローガード」を装着すれば解消できる。
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 最近主流になりつつあるソフトタイプのカンティーン「プラティパス」。欧米のアウトドアシーンでは、その手軽さ、コンパクト性、そして軽さからすっかりスタンダードになっている。ぼくも登山やシーカヤックのようなハードなアクティビティでは、プラティパスの1Lサイズを愛用している。
  ハイドレーション用のチューブも別売りであるので、ハイドレーション対応のザックでは、これを利用する。
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 長い間愛用してきたマルキル。内側がアノダイズド加工され、水、ソフトドリンク、アルコールを入れても匂いが一切つかない。

 

 ハイドレーションシステムの嚆矢ともなった『キャメルバッグ』。これは1985年のBAJA1000というオフロードレースにオートバイで出場するときに使用して、その後レースやMTBに乗る際にずっと使用したもの。現在は、上記のプラティパスをもっぱら愛用。
  ちなみに、現在、日本ではモンベルがキャメルバッグの正規代理店になっている。

 

フードコンテナ

 フードコンテナは、身近にある食料品の容器などを流用してもOK。蜂蜜やマヨネーズの容器などは片手で操作できるので重宝する。

 

グローブ

 厚手の一枚革を外縫いした「グリップスワニー」は、堅牢で使い勝手も良く、長年のキャンプライフの相棒。燃えている薪をつかんでも、熱くない!

 

 最近愛用しているメカニクスウェア社製グローブ。人差し指の付け根にLEDランプを内蔵したユニークなモデルもある。

 

細引き・ロープ

 カヌーやカヤックの世界では、「トゥーライン」と言って、ロープを投げてレスキューするスタイルをとる。細身で軽いロープはロッククライミングのような用途には使えないが、常備用としてお勧め。写真は「ファイントラック」のフローティングロープを専用のウエストバッグ「ゴーシュパック」にセットしたもの。
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ナスカン・カラビナ

 

 大きいほうがカラビナ、小さいほうがナスカン。この写真にあるように、切り口をライターで焼いて接着し、リング状にした細引きと組み合わせると、ランタンをロープに吊ったりするときに便利。

 

ヘッドランプ

 最近のヘッドランプの主流は消費電力が少なく、玉切れの心配のないLEDランプ。写真はその代表ともいえる「petzlジプカプラス」4点LEDは非常に明るい上に単四電池3本で150時間持つ。65gと超軽量で、ヘッドランプとしてはもちろん、巻き取り式のコードで腕につけてサイクリングでも邪魔にならずに使用できる。
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 ぼくが長年愛用しているpetzlの『マイクロ』とミニサイズのマグライト。いずれも、ハロゲン球採用のとても明るいライト。近々、petzlのLED・ハロゲンコンビネーションランプにチェンジ予定。

 

マッチ・ライター

各種マッチ、ライター。100円ライターひとつでも問題ないが、やはりアウトドアで特別な時間を過ごすときは、それなりに雰囲気に凝りたいもの。防水マッチは実用的なので、必ず一つは用意しておきたい。

 濡れた薪に火をつける際に、ストーブのガソリンや固形燃料を使ったりするのは常套手段だが、天然木で濡れていても着火しやすいものがある。これは南米産の「マヤスティック」と呼ばれるもの。虫除けなどの効果もあってマヤで古代から用いられてきたもの。
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マップ

アウトドア用のマップでもっともオーソドックスなのは、エリア毎で編集された登山地図。防水コート紙を使っているので、濡れても安心。水場などの情報も充実していまる

 

コンパス

 電子コンパス内臓のGPSをつかうようになってからめっきり登場の機会が減った愛用のシルバコンパスだが、いまでも必ず持参。

 

ハンディGPS

 2004年末の発売以来、爆発的なヒットを記録しているMAP60CS。カラー液晶、長時間電池寿命、高度なナビゲーション機能……数えだしたらきりがないほどの機能を搭載する。
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ファーストエイドキット

 これは、主にパーティで山登りするときやオートキャンプのときに用意していくフルセット。完全防水のペリカンケースに収納。

 

ルーペ

 雄大な景色を楽しむマクロの視点とともに、足元のミクロな視点も持つと、圧倒的に世界が広がる。

 

カメラ

 マリンスポーツでも安心のハウジングなども各種用意され、アウトドアでも積極的にデジタルカメラが使えるようになった。写真はSONY CYBERSHOT用。

 

筆記具

 アウトドアでもインドアでも非常に気に入って愛用しているロットリング「コア・チタニウム」

 

ペーパー

 アウトドアではお馴染みの万能ペーパー。ビニール袋に収納するのがコツ。

 

洗剤

 日本の自然のいちばんの特徴は、その水がきれいで豊富なこと。この自然を守るために川や沢、水源林などの汚染を避けることが大切だ。

 どうしても洗剤が使いたければ、ローインパクト洗剤を使いたい。

 

アイウェア・サンシェード

 テンプルがレンズ前面に回りこんで収納するユニークなシステムを採用した180'(ワンエイティ)「モーティス」。偏光のポリカーボネイトレンズに柔軟なフレームでフィッティングしやすい。これからのアウトドア用アイウェアの標準になりそうなモデル。
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ボシュロム時代が懐かしいレイバン。セルフレームの眼鏡は、汗をかくと、フレームの色が退色してしまうのが困る。左は長らくぼくが愛用しているワイドレンズタイプ。右は、フォールディングタイプの『ウェイファーラー』。

 

エマージェンシーグッズ

エマージェンシーシートは、必携のサバイバルグッズの一つ。一枚の薄いシートだが、様々な用途に使える。

 シグナルミラー、IDカード入りの防水ロケット、そしてエマージェンシーホイッスルの三点セット。単独の山行では、必ず携行する。

 この数年、異常気象の影響か熊や猪などの野生動物と山で出くわして負傷する事故が多くなった。熊よけスプレーはかつては北海道などの原生林に入る際の特殊な装備だったが、里山でも熊と出会うことの多い昨今では、普通の装備になりつつある。

 浄水器も今や必携の装備になりつつある。手の切れるように冷たい沢水を救ってそのまま飲むのが山行の大きな楽しみの一つだったが、それもなかなかかなわなくなった。写真は軽量コンパクトながら浄水能力の高いMSR「スウィートウォーター」原虫、バクテリアのほとんどを浄化できる。
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Step2 : イクイップメント

[ INDEX ] 
1.装備はシチュエーションに合わせて厳選する 2.カンティーン(水筒)
3.フードコンテナ 4.グローブ 5.細引き・ロープ 6.ナスカン、カラビナ
7.ヘッドランプNEW!! 8.マッチ 9.マップ 10.コンパス
11.ハンディGPSNEW!! 12.ファーストエイドキット 13.ルーペ
14.ビノキュラー 15.カメラNEW!! 16.筆記具 17.ペーパー 18.洗剤
19.サングラス、日焼け止め、リップクリームNEW!!
20.エマージェンシーグッズ


■装備はシチュエーションに合わせて厳選する■
 step1で紹介したベーシックなアウトドア装備の進歩には目を見張るものがありますが、それ以外のいわゆる『小物』に分類されるような装備の発達にもめざましいものがあります。軽量、コンパクト、しかもかつてのものに比べ堅牢で高機能という二律背反を実現して、まさにダウンサイジングの波に洗われています。ただし、軽くてコンパクト、あれば便利だからと、あれもこれもと欲張ってザックに詰め込めば、結局は逆効果。やはり、どんな装備でもシチュエーションに合わせて、厳選することが大切です。

 
●カンティーン(水筒)

 カンティーンは、行動用のものとキャンプ料理用のもの二つを用意しておくと便利です。

  行動用には500cc〜1g程度の容量のボトル(喉の乾きは個人差が大きいので、自分の体質からどの程度の容量のものがいいか考えてください)。水に匂いがつかず、腐蝕にも強い内部をアノダイズド(電解処理)やエナメル加工されたアルミボトルや、樹脂製でも匂いがつきにくいポリカーボネイト素材のボトルがポピュラーです。アルミ製のボトルは小型のものもいろいろあって、ウイスキーを入れるフラスコとしても、食用油入れにも便利です。ポリカーボネイト製のものはアルコールやオイルなどを入れるのには適しませんが、アルミ製ボトルに比べて半分以下の重さしかないのが魅力です。

  料理用には、ソロなら2g容量程度のポリタンを一つ用意しておけば、水場とテントの間を何度も往復する手間が省けて便利です。多人数のキャンプで調理に水を多く使うときは、5?10g程度の容量があって、蛇口付きの折り畳み式のウォーターコンテナを用意すると、調理がぐっとシステマティックにこなせます。

・追記

 カンティーンは、お手軽値段の装備ということもあって、気がつくと、いろんな種類のものがたまってしまいました。登山をはじめたばかりの頃は、軍隊で使うベルトキットに装着するタイプのアルミ製水筒を愛用していました。そのうち縦走登山をするようになって、一回り小ぶりな内側がアノダイズド処理された水筒と2gのポリタンクの併用となりました。ポリタンクはキャンプいまだに使っていますが、行動時の水筒は、ワンタッチ式キャップのものから、同じアノダイズド処理のアルミ製のもので、スクリューキャップのものにしました。ワンタッチ式キャップのボトルは、はじめのうちはいいのですが、長い間使っているうちにゴムパッキンが劣化しきて、匂いがつくようになってしまったのです。 

  他に、表面にベルベットのような起毛繊維が貼りつけてあって、水に濡らすと、その気化熱で中の水が冷えるなんてものや、寒い時期に熱い紅茶を入れておくサーモスの軽量魔法瓶、容量もいろいろと試してきました。

  最近は、行動用のカンティーンには、上記のマルキル製アルミボトルとナルゲン製のレキザン(ポリカーボネイト)ボトルを使い分けています。密閉がしっかりしていて頑丈なマルキルのボトルはハードな山行用。軽く広口で氷なども入れやすいナルゲンのボトルはトレッキングやMTB用としています。

 

●フードコンテナ

 調味料やバター、ジャムなどを持ち運ぶには、専用の調味料入れや、小型の密閉式ポリ容器、何度も開け閉めができるフリージング用のジップロックなどを使うと便利です。

  ぼくは、塩コショウは35mmのフィルムケースに専用のキャップをつける専用コンテナに入れ、バターやジャムのようなゲル状のものは開閉式の底から詰め替えができるスクイーズチューブを愛用しています。タイムやオレガノといった粉末状のハーブ類はジップロックに、味噌漬けなど下ごしらえした食材は密閉式ポリ容器と、それぞれの特性に応じてコンテナも使い分けています。

 

●グローブ

 焚き火をしたり、ものを切ったり、藪をかき分けたり、はたまた岩場を歩いたり……アウトドアでは、うっかりすると火傷や怪我をしてしまうシチュエーションが多々あります。軍手一枚つけているだけで、そんな危険をけっこう回避することができます。軍手は予備を一組、さらに手に馴染んだ革のグローブを一組用意し、テント設営から調理まで、何かの作業をするときは、必ずグローブを装着するくせをつけておきたいところです。

・追記

  個人的には、作業用グローブとして、グリップスワニーを愛用しています。これは、厚手の革で、焼けた鍋や炭なども平気で扱え、そのごつさのわりに、立体裁断のためフィット感が高いので、細かい作業をするときでも邪魔にならないのがいいところです。

・追記

 最近個人的に愛用しているグローブはアメリカのメカニクスウェア社製のものです。もともとレースメカニック用として開発されたもので、パートに応じた設計のものが各種リリースされています。エンジンルームなどの狭いスペースで確実に作業が出来るように考えられたグローブは物を掴んだときの感触が繊細で、しかも滑りにくく、さらに熱やケミカルなどにも強い素材が用いられているので、アウトドアグローブとしても非常に重宝しています。


 
●細引き・ロープ

 テントやタープの引き綱として、また洗濯物干しなど、細引きも、キャンプではなくてはならない万能ツールのひとつです。つぎに紹介するナスカンやカラビナとのコンビネーションで、万能のフックとして使ったり、岩場歩きや渡渉の際には、クライミングロープの代わりに使ったり、用途は様々です。

  ぼくは、普段のキャンプに、φ6mm×10mのザイル代わりにも使えるナイロン製の撚りロープと、φ3mm×5mの同じくナイロン製の細引きを用意していきます。φ6mmが登場する機会はあまりありませんが、φ3mmの細引きはテントの張り綱の他、木の間に渡して、物干しやランタンを下げるのに使ったり、ナイフやホイッスル、バードコールなどを首に吊るすためのネックレス用にしたりと、とても重宝しています。これは、必要に応じて適当な長さに切断して使うので、使った分は常に補充しておくようにしています。

  先日、E−mailで、「気に入ったシューレース(靴紐)がないんだけど、いいものはないか」という相談を受けました。そこで、φ3mmほどの細引きを推薦しました。丈夫だし、D環やハトメに通したときの滑りもいいし、十分シューレースの代用になります。というか、既成のシューレースよりも細引きを代用したほうが、ファッショナブルかもしれませんね。

 
●ナスカン、カラビナ

 ナスカンやカラビナは、本来クライミング時の確保や荷上げに使う器具ですが、細引きと組み合わせて万能フックとして使うと、非常に便利です。

  もっともポピュラーな使い方は、木の間に渡した細引きに引っかけて、ランタンを吊るすことです。ベルトフックに通しておいて、シェラカップをぶら下げたり、キーホルダー代わりに使うのもいいでしょう。カラビナになるとけっこうごついので、確保を必要とするクライミングなどをすることがないのなら、カラビナより小さいナスカンがお勧めです。

  最近は、盗難防止にダイヤルロックがついたナスカンなども販売されています。これは、テントのゲートについているダブルスライダージッパーのフックに通して戸締りしたりするのに便利です。

 

●ヘッドランプ

 夜間の手元の明かりには、ヘッドランプやアングラー(釣り師)がフィッシャーマンズベストの胸につけて使うフレキシブルライトが両手が自由になるので便利です。とくにヘッドランプは、テント内に吊るしてランタン代わりに使えるのでお薦めです。懐中電灯タイプのハンディライトなら、ハロゲン電球を使ったマグライトなどが、コンパクトなわりに明るく、電池の消耗も少ないのでお薦めです。

・追記

  ぼくは、現在、ペツルの『マイクロライト』というヘッドランプを使っています。これは、単3電池二本を本体に内蔵するタイプで、その名のとおり非常にコンパクトにできています。小さいながらも光量は十分。出かける前に新しい電池に替えていけば、それだけで四、五日は楽に持ちます。他に、予備用に、ペンシルサイズのマグライトを一つ用意していきます。 

・追記
  LEDランプ

 

●マッチ

 強風下、あるいは雨の中などでの焚き火の焚きつけは、ベテランでも苦心するところです。そんなときウインドプルーフやウォータープルーフマッチ、それにマグネシウムのファイアースターターがあると重宝します。

  ライターなら、ブースターのついたマイクロトーチのようなものが、過酷な条件下でも火が消えずに、しつかり着火できます。

・追記

  個人的によく使うのは、マッチ軸の半分くらいまで、キリタンポ状に着火剤が塗られたウインドプルーフマッチです。これは、着火剤をたぐって花火のように火が回るので、名前のとおり、かなり風が強いときでも、一発で着火できます。それと、もっぱら使っているのは、100円ライターですが、ぼくは、煙草を吸う習慣がないので、しばしば忘れてしまうのが難点です。
  ちなみに、オートキャンプのときは、首の長い『チャッカマン』を愛用しています。ガソリンコンロに点火するときは、バーナー部に浸潤したガソリンに一気に引火して、ドキッとするものですが、これを使えばバーナーに指を近づける必要がないので安心です。

 

●マップ

 キャンプをベースに遠くまで足を伸ばそうという場合には、地図は必需品。登山で使うエリアマップが目標地点周辺をカバーしていれば、それがベスト。なければ、2.5万、5万の地形図を用意する。

  市販の地形図を使う場合には、折りたたみ方が、使いやすさのポイントとなる。ぼくの場合、自己流で、いつも皺くちゃにしてしまう。きちんと地図の折り方のセオリーがあるので、それを学習して、後に図解で説明します。どうも、おりがみの類いが苦手のままで、いい大人になってしまったもので……。

 

●コンパス

 地図とともに、コンパスもトレッキングの必需品です。コンパスは、ルートファインディングの道具としてだけでなく、テント設営の際の方向決めなどにも利用できます。最近では、コンパスや高度計を内蔵した多機能時計もありますが、これはかさばらず(なにしろ腕につねにくくりつけているわけですから)、天気予想機能なんていう親切な機能までついていたりして、非常に便利です。

  また最近では、GPS(人工衛星を利用した位置特定システム)で、携帯電話と同程度の大きさのものが市販されています。これは、自分の現在位置を緯度経度の座標で示すと同時に、現在高度、目的地までの方向や距離、自分が辿ってきた軌跡などが示されるもので、地図との組み合わせで使えば、正確で手軽なナビゲーションが可能です。

 

●ハンディGPS

 2000年、アメリカ軍はそれまで軍用GPS以外には意図的な誤差が出るようにGPS衛星の電波にスクランブルをかけていましたが、これが解除され、民間用のGPSでも極めて正確な測地が可能となりました。

 これを機に、アウトドアでの実用に適うハンディGPSが次々に登場してきました。現在主流はアメリカGARMIN社製のハンディGPSラインナップで、リストバンドに固定する超小型軽量モデルから、単に緯度経度の座標表示と簡易ナビゲーションを行うだけでなく、カラー液晶に詳細な日本地図を搭載し、カーナビゲーション同様の機能を持ったモデルまで、ニーズに合わせたモデルを選ぶことが出来ます。

 ぼくは、これまでGARMINの大ベストセラーモデルであるeTrexのベーシックタイプから、MAP21、ハンディGPSで初めて日本地図を搭載したeTrex-Vista日本版、カーナビ同様のオートルーティング(目的地を入力すれば、そこまで自動的にナビゲーションしてくれる)機能を搭載したGPS-V、そしてカラー液晶を搭載し、機能も電池寿命も大幅に伸びたGPSMAP60CSを使用してきました。

 現在は、GPSMAP60CSを普段はオートバイのハンドルやカーウインドウにマウントしてカーナビ代わりに使用し、山や海に出かけるときは、10m単位の等高線が入ったTOPO-10mや日本沿岸の海図が収納されたブルーチャートというマップソースを必要に応じてインストールして使用しています。

 MAP60CSには電子コンパスや気圧高度計も内臓されていて、上記したコンパスや高度計を別に持つ必要はありません。また、電子コンパスの設定を「真北」に設定すると現在位置の緯度から磁北偏差を計算して真北を指すようにできるので、ルートファインディング時の面倒な計算も必要ありません。

 ハンディGPSは、これから日本のアウトドアシーンでも当たり前のツールになっていくと同時に、アウトドアアクティビティの形も変えていくことになるでしょう。

⇒GPSに関しては、近日、詳細なインプレッションやマニュアルを公開します

 

●ファーストエイドキット

 フィールドで多い怪我や病気に備えて最低限の医薬品を用意しましょう。絆創膏、傷火傷用塗り薬、風邪薬、胃腸薬、包帯、三角巾代わりのバンダナ、その他持病薬といったところを基本に、飲料水の汚染が心配なところでは浄水器や殺菌用のヨード剤、さらに夏期にはインセクトリペレント(防虫スプレー)などを用意すれば万全です。ファーストエイドキットのコンテナは、防水のしっかりしたものを選びましょう。

・追記

  ぼくが長年愛用してきたのは、アメリカのドラッグストアなどで普通に売られているジョンソン&ジョンソン製のファーストエイドキットです。上記のような構成にテーピングテープを一本追加しています。テーピングテープは、本来の用途のほかに、包帯代わりや、時にはパッキング用の紐や装備の応急修理に使ったりと、広く応用できます。

  人数の多いパーティやオートキャンプでパッキングに余裕のあるときは、ペリカン社製の防水ケースに多めのファーストエイドキットを収納して持参します。ペリカンケースは、そのまま水中に放りこんでも浸水しない防水性を備えていて、しかも樹脂製ケースは軽く、アウトドアユースではとても便利なものです。ぼくがファーストエイドキットケースにしているのは20×15×10cm程度の小型のものですが、小はこれから大はスーツケースサイズまで、様々なサイズがあります。

 

●ルーペ

 フィールドでは、目の向けかたひとつで、自然の中にいろいろな興味深いものを発見できます。天気の移り変わりといったマクロな世界から、足元の地面に生える菌類のようなミクロの世界まで、興味を掻きたてる要素は、無限に存在します。その一方の極であるミクロの世界に分けいる第一歩はルーペで小さな世界を覗いてみること。ちなみに、刺さったトゲを抜くのにもルーペは必需品ですね。

・追記

  ぼくは、光学機器メーカーとして有名な、ビクセン製のダブルルーペを使っています。ステンレス製の頑丈なフレームに収められたレンズは4倍と10倍の組み合わせで、粘菌の観察から刺抜きまで活躍中です。

 

●ビノキュラー

 ルーペがミクロなレベルなら、ビノキュラーはマクロなレベルで感覚を拡張してくれるツールです。バードウォッチング以外にもルートファインディングに役立てたり、活用範囲はいろいろあります。ビノキュラーというと、どうしても倍率の高さイコール性能と思いがちですが、それは間違い。高倍率のものは視野角が狭くて、対象物を捕らえるのに難儀したり、手ぶれがひどくてずっと覗いているのが困難だったりします。視野角がほどほどで手ぶれも気にせず使えるのは7、8倍までです。うるさ型のバードウォッチャーは視野の明るい大口径でないといけないといいますが、今のビノキューラーはレンズのコーティング技術の発達などで、コンパクトサイズでもけっこう明るく、普通のユーザーなら不満はまったくないはずです。

・追記

  ぼくは、ニコン製で倍率6倍のコンパクトなタイプを使ってきました。でも、一眼レフのカメラを持っていくような場合には、これでも邪魔に感じてしまいます。そこで、最近、ビクセン製の8x20のモノキュラーを手に入れ、これをビノキュラー(単眼鏡)の代わりに使うようにしました。視野角の狭いビノキュラーでは、飛んでいる鳥などのように動きの速い対象物を追うのは難しいですが、静止物を観るには申し分ありません。なんといっても、ポケットに入れておけるコンパクトさと軽量さが魅力です。ちなみに、美術展などで、作品から離れたところから細部を観るのにも重宝しています。

 

●カメラ

 フィールドに身を置いて、今眼前に展開している雄大な風景や、自然の織りなす繊細な情景を記録に残したいと思うのはあたりまえの人情ですね。そのままの感動を残したければ、やはり写真がいいと思います。しかも、自然の色彩をそのままに写しとるなら、色再現の正確なリバーサルフィルム(スライド用)を使うのがいいでしょう。ネガフィルム(プリント)だと、「あのときの夕焼けは、もっとずっと感動的だったのに……」と、仕上がりを見て残念に思うこともしばしですが、リバーサルなら、見た目そのままに再現されるので(露出などがちょっとシビアだったりしますが)、あのときの感動がよみがえること請け合いです。フィルムの単価とプリント代が高いのでネックですが、むやみにシャッターを押さず、しっかり構図を決めて撮るようになるので、写真技術が上達するというメリット?もあります。カメラは、ごくふつうのコンパクトカメラでOKです。

・追記

  ぼくは、フィールドでの記録用としてずっと一眼レフのCanonのF1を愛用してきました。今の一眼レフはオートフォーカスはあたりまえで、どんどん多機能になり、触手をそそられるものがありますが、コンパクトカメラもなかなかに実力派が出てきて、仕上がりも一眼レフとほとんど変わりがありません。最近は、もっぱらCONTAXのTVSを愛用しています。チタンボディにオートフォーカス、カールツァイスの本格的なズームレンズを搭載していて、フィールドの様々な場面をしっかりと記録してくれています。それに加えて、F1もまだまだ現役です。広角や望遠など、シチュエーションに合わせて自在にレンズを交換して使えるのは、やはり一眼の強みですね。

  最近では、デジタルカメラもメガピクセルがあたりまえになって、画質もなかなかなものになっています。さすがにリバーサルフィルムにはかないませんが、モニタで見るぶんには高精細でもあまり意味がありませんし、気軽にプリントアウトできたり、直接データとして取りこめるので、今ぼくがWEBで発表しているように、いちいちフィルムスキャナで読み取るという手間もいらないのも魅力ですね。

・追記

  メガピクセルで驚いていたら、300メガピクセルなんてCCDが当たり前になりつつありますね。ここまでくると、光学フィルムに引けをとらなくなってきました。記憶メディアもけっこうな容量のものが出てきたし……。問題は、価格ですね(~_~;)

・追記

 PC関連の機器が飛躍的に性能がアップし同時に価格も安価になっていくように、デジタルカメラも工学カメラに匹敵するあるいはそれ以上のものが次々に登場し、あっという間に価格もこなれてしまいました。

 やはり、その場で映像が確認できたり、画像データを自由に加工できり、配布できたりするメリットは非常に大きいものがあります。

 マリンスポーツ用のハウジングなども用意され、アウトドアでのカメラの需要はますます大きくなっています。

 

 

●筆記具

 感動を記録する道具としては、古典的なものですが、やっぱりこれも捨てがたいものがあります。スペースに余裕があれば、スケッチブックに色鉛筆をパックしていくのもいい。

・追記

  本文のほうで、偉そうなことを言いながら、じつは絵心皆無のぼくは、スケッチをしようなどという大それた気持ちは起きないので、そちらのほうはもっぱらカメラ頼りです。メモ用には、ごく普通のメモ用紙と太軸のボールペンを愛用しています。普段の仕事では、ロットリングのトリオペンを愛用していますが、これを一本フィールドでなくしてしまってから、もったいないので、フィールドでは太軸の安いボールペンを使っています。

・追記

 最近アウトドアで愛用しているのは、ロットリングの「コア」シリーズという前衛的デザインのボールペンです。これは軸が太く持ちやすい上に、全体がラバーコートされていてラフに扱っても平気なものです。

 

●ペーパー

 手拭き、食器拭き、台布巾、それに焚き火のスターターと、いろいろに応用!? できるのがトイレットペーパーです。少しでも軽量化するために、芯を抜いて、中から必要なだけをひっぱり出して使えるようにしています。キャンプでは、これを濡れないようにビニール袋に入れてテントの傍らに置いておきます。

 このトイレットペーパーなくして、快適なキャンプライフは考えられません。

 

●洗剤

 たとえ水道設備のあるキャンプ場でも、排水は結局環境にそのまま垂れ流されるのがほとんどなので洗剤の使用はあまりお薦めできませんが、それでも油汚れなどは水洗いでペーパーで拭いただけでは不快ですね。それが我慢できずにどうしても洗剤が使いたいという向きは、環境への影響が少ない生分解性の洗剤を使用することをお勧めします。

・追記

  個人的には、フィールドで洗剤を使うことはほとんどありません。砂利や落ち葉でぬぐうなど、洗い方さえ工夫すれば(詳しくはstep7の『後始末』の項を参照してください)、油汚れの不快なぬめりなども、洗剤を使わずにかなり落とすこができます。

 
●サングラス、日焼け止め、リップクリーム

 曇りの日でも、けっこう陽射しは強いもの。油断していると、陽に焼けて、くちびるはカサカサなんてことに。とくに夏の海岸や雪の中では、スキンケアと目の保護は大切です。

・追記

  目の色素が何故か少ないぼくは、ことのほか日差しに弱いので、サングラスは必需品です。ずっとレイバンのアウトドアズマンにアンバーマチックレンズの組み合わせを愛用していましたが、顔がむくんだのか、サイズが合わなくなったので、今は、同じレイバンのセルフレームに、オーソドックスなG15レンズの組みあわせを使っています。巷では、ゴーグルタイプのスポーツグラスが人気ですが、哀しいかな、顔の大きなぼくに合うものが、なかなかみつかりません。

・追記

  最近、トレーニングが効を奏して、若干シェイプアップしましたところ、けっこう小ぶりのサングラスでも様になるようになりました。最近は、レイバンのメタル1のブラックフレームに、昔愛用していたアンバーマチックという全天候対応レンズを入れて使っています。曇りの日はアンバー(黄色)で、コントラストがはっきり見え、太陽光によって、レンズの色が濃いブラウンに変化していきます。残念なことに、コストが高くつくらしく、ずいぶん前に廃盤になってしまったようです、このレンズ。

・追記

 前述のレイバンは、発祥元ともいえるボシュロム社がライセンスをイタリアのファッションメーカーに売却し、機能性重視のスタイルからファッショングラスへとシフトしました。もちろんアウトドア用にも適当なモデルはあるのですが、ボシュロムの頑ななまでに機能を追及した姿勢が懐かしいファンとしては、どうしても物足りない気がしてしまいます。

 そこで、最近はポリカーボネイトレンズの軽いスポーツ用アイウェアを使い始めています。今もっとも使用頻度が高いのは「180'(ワンエイティ)」というアメリカの新興メーカーのもので、テンプルがガルウィングのようにレンズ前面に回りこんで収納するユニークなシステムを採用しています。このおかげでとてもコンパクトに収まり、持ち運びに重宝な他、偏光のスモークレンズとアンバー、クリアの三種類のレンズが簡単に交換できて、状況に合わせて一つのサングラスを使い分けられるところが気に入っています。

 

●エマージェンシーグッズ

 日本では人跡未到の荒野といったフィールドはあまりありませんが、それでも、何かあれば救急車がすぐに駆けつけてくれたり、足りないものはお金を出せばすぐ購入できる都市生活とは違って、非常事態にはすべて自分で対処しなければなりません。非常事態に備えてエマージェンシー用グッズを常備しておくのも、フィールドへ出る場合の鉄則です。

  断熱防水の極薄アルミ蒸着シート『エマージェンシーブランケット』は、レスキューの現場でよく使われています。表が金色、裏が銀色のこのシートは、体温を反射するので、これに身を包めば、まさにブランケット変わりになります。また、遮光性があるので、炎天下に陰を作って休息するにも有効です。光を反射して目立つので、捜索隊へのアピールにもなります。大きめのマッチ箱程度の大きさに畳んであり、軽量なので、ザックに入れても邪魔になりません。

  他に、非常用の装備として持っているといいものとしては、ホイッスルやエマージェンシーミラー(光を反射して自分の位置を知らせるもの)、ストロボライト(夜間に点滅して自分の位置を知らせるもの)、連絡先や血液型などパーソナルデータのメモを小さな防水ケースに入れたネックレスなどがあります。

・追記

  最近、アメリカでは、携帯電話によるレスキューの要請が増えているそうです。「これさえあれば大丈夫」という安心感からか、安易にウィルダネスに入りこみ、さほどシリアスでない場面でも気軽にレスキューに電話する。そのせいで、レスキューがほんとうに必要なシリアスなケースで人手が足らないといったことも起こっているそうです。ハイテク用品はたしかに便利ですが、それに頼りすぎると、せっかく自然を味わいたくてフィールドに出たのに、気分は都市生活のままといった矛盾が生じてしまうでしょうね。

 

 
 

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